Shadow Drive アーキテクチャ概観

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これは GenesysGoThe Shadow Drive Architecture At A High Level という記事を日本語訳したものです。

もしもどなたかが忘れていたときのために!

Steven と Levi と私が Shadow Drive および $SHDW の構築に取り組んできたアプローチ方法は、Solana エコシステムにおいてとても異色であると思います。

私たちは、実稼働している実績と長期的なビジョンを併せ持つ珍しい存在です。私たちの誕生ストーリーやサービス提供のプロセスは、従来のものとは大きく異なります。それに加えて、私たちは繁栄しつつある巨大なプロジェクトでもあります・・・

この画像を作った後もたくさん追加されていますが・・・

・・・一方で、分散型ストレージのような新しい分野にも進出しています。要するに、GenesysGo と Shadow Drive は、学術的な試みではなく、徐々に積み重なっているエンジニアリングの努力です。

Shadow Drive の永続ストレージはどのように動作するか?

最も曖昧なのは、Shadow Drive の永続的な汎用ストレージの側面と、その仕組みだと思います。 ホワイトペーパーはあるのですか? 私たちがなんとなく覚えている大学で学んだ解析学に出てきたシンボルや数式だらけの学術的な議論はどこにあるのでしょうか?

ここで思い出していただきたいのは、私たちは、みなさんが慣れ親しんでいる他のプロジェクトとは大きく異なる出自を持つことです。その結果、私たちのエンジニアリングロードマップもかなり異色です。このアプローチは確かに「標準的」なものとは異なってはいますが、これこそが私たちに驚くほどの利点をもたらしてもいるのです。

少しの間、ホワイトペーパーのような表面的な議論は抜きにして話をしましょう。永続的な分散型ストレージソリューションを実現するためには、一体何が必要なのでしょうか?

永続分散ストレージを実装する根本要素

  1. 分散されたハードウェア —複数のロケーションに配置されて独立した複数のマシン
  2. 分散されたハードウェア所有者 — 複数のロケーションにおける独立したノード運営者
  3. 冗長かつ分散された格納データのコピー —冗長性のために複数のロケーションで保管される独立したデータのコピー
  4. 中央集権的な参加者が「シャットダウン」できない仕組み

数式や頭でっかちな議論をすべて取り払った後に残るのは、四つのシンプルな要素です。

さて・・・これら四つの要素をきわめて基本的な要件にまで落とし込むことはできるのでしょうか? はい、可能です。

根本要素の実現に必要な基本的リソース

  1. データを読み書きする計算能力
  2. データを保持する物理ストレージ
  3. トラストレスなコンセンサスメカニズムによってネットワーク化される独立したオペレータのコミュニティ

これだけです・・・これで必要なものはそろいました。では・・・GenesysGo が既にライブに展開しているものを見てみましょう・・・

  1. サーバネットワークと新規ハードウェアを即座に用意できる仕組みによって実現された、無制限にスケーリングする分散型の計算資源
  2. 同じく分散ネットワークによって実現された、無制限にスケーリングするストレージ
  3. Solana のコンセンサスメカニズムによってネットワーク化され、現在増え続けている独立した Shadow Operator マシン(+コアエンジニアリングチームは既に Shadow Drive の開発に着手)

既にライブに展開している」 — 私たちのエンジニアリングロードマップを理解する上で、この言葉は非常に重要です。Shadow Drive の構築がなぜコミュニティが慣れ親しんだものとは大きく異なるのかを理解するには、私が先ほど述べた、Shadow Drive は学術的な試みではなくエンジニアリングの努力であるという点が重要になってきます。

Solana RPC サーバは Solana ネットワークスタックの中で最も汎用性が高く、もっとも過小評価されている

Solana バリデータ(ブロックを生成するマシン)と Solana RPC サーバ(データを格納してネットワークリクエストに応答するマシン)は、いくつかの簡単な設定が異なるだけです。

つまり、RPC サーバはバリデータと同じ言語を話し、バリデータ同士が会話するのと同じ UDP 接続を使って通信をします。これらの UDP トンネル内のすべてのデータは、既に暗号化され、ハッシュ化され、安全な不可変性を有します

私たちの RPC ネットワークは、もう既に、Solana の不可変なネットワークフレームワークに深く接続されているわけです。既存の RPC ネットワークを持っている私たちに与えられるアドバンテージは強力なツールであり、ゼロから始めることなく、成熟したネットワークをベースとした拡張や開発を行うことができるのです。

ブロックチェーン上でマシン同士が直接会話をするためのトンネルを実装するのは大変ですが、ありがたいことに Solana が既にそれを実現してくれています。これが、Shadow Drive は Solana のマシンにハードディスクを挿入するだけのことであると、私がこれまで言ってきた理由です。

Solana のストレージ問題を解決することは、既にある GenesysGo のフレームワークを進化させ成熟させることと、自然に一致するのです。

基本的に私が言いたいのは、私たちのスタックはこのために存在するということです。

簡単すぎるのではと考えている方へ・・・

その通りです・・・そしてそれこそがポイントなのです! なぜ簡単なのかというと、他の多くのプロジェクトがこれから頑張って手配しなければならない基礎的なリソースを私たちは既に持っているからです。

私たちは大量の計算資源を持っているので、計算能力の問題を解決する必要はありません。私たちは Solana の全データの何倍も格納できるだけのストレージ容量を確保しているので、ストレージの問題を解決する必要もありません。数ヶ月前から Solana のトラフィックの半分以上を処理しているので、ネットワーク層を構築する必要もありません。

本質的に、私たちは車輪の再発明をするわけでも、まったくのゼロから構築するわけでもありません。部品は既に稼働していて、私たちはそれを拡張されたユースケースに適合させるだけに過ぎません。

私たちが幅広く分散した「点」をどのようにして「線」に結びつけるのかを、多くの人たちが知りたがっており、この記事が、それらの「点」の間隔が見た目ほど大きくはないということを理解する手助けになれば幸いです。私たちは確かな実行力と長期的なビジョンが融合した珍しい存在です。

まだ何もできていないがために必要に迫られて書く論文ではなく、これまでの実績/ブランド/エコシステムへの貢献に基づいて私たちを評価していただくことが大切です。アイディアしかない場合には、信頼を得るために論文を書かなければならないでしょう。私たちは代わりに、これまで何ヶ月もやってきた通り、互いに積み重なっていく反復的なソリューションを生み出していくつもりです。

Shadow Drive の構築に携わることに決めた人たちには、アイディアを書き留めた紙ではなく、しっかりとした具体的なエビデンスに基づいて、私たちを評価する機会があるということです。

最初にも言いましたが、私たちがやっているのは学術的な努力ではなく、段階的なエンジニアリングの努力なのです。

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