Will there be an ORCA token? 日本語訳
本記事は、Will there be an ORCA token?という記事を、Orca 運営の許諾を受けて、日本語訳したものです。翻訳を快く許諾してくださった Orca 運営に感謝いたします。
なお、この元記事は 2021年 3月 2日に公開されたものですので、トークンのリリース時期などに言及する箇所を読むときには注意してください。
先週の木曜日に Orca をローンチして以来、コミュニティからの好意的な反応に圧倒(※overwhelmed にかけた over-WHALE-med というシャレ)されています(このダジャレを既に Twitter で見てしまった方、ごめんなさい 🐳)。たくさんの愛とサポートをありがとうございます!
当然のことながら、みなさんが最も知りたいことは、これでしょう:
“ORCA ガバナンストークンはリリースされるのか?”
短い答え
はい、そのつもりです。ただし、それは、Orca がコミュニティドリブンのプロトコルとして Solana エコシステムに貢献できる条件(十分な取引量やコミュニティの参加など)が整ってからです。それには何ヶ月、一年、あるいはもっとかかるかもしれません。いずれにしても、私たちは長い目で取り組んでいきます。
長い答え
他の大きな決断と同様に、ガバナンストークンを発行するかどうかを決めるに際して、私たちはこう考えました:「トークンの発行が、Orca の目標を達成するために私たちが今できる最もインパクトがあることなのかどうか?」
2018 年に、私たちはより公平な金融システムの実現を約束する DeFi に魅了されました。ただ、実際に DeFi を利用してみると、少々話は違いました。痛いほどに高い手数料、這うように遅いトランザクション、シードフレーズを紛失したかもしれないと思ったときのパニックなどなど・・・みなさんご存じの通りです。
Solana は違います。
私たちの使命は、よりよい金融システムを現実のものに一歩近づけることです。そのために、Solana の性能を活用し、伝統的な金融機関が提供することを考えすらしなかったような、使いやすく公平で透明性のある体験を実現します。
・・・ここでもう一つの疑問が生まれました:
トークン発行によって、私たちの使命がどんな風に進展するのでしょう?
AMM である Orca は、本質的にインセンティブを重視します:
- トレーダーは妥当な手数料で迅速かつ安定したデジタル資産の交換を行うことができます。
- 流動性供給者は資産を預け入れることの機会損失と変動損失のリスクの代わりに取引手数料の一部を受け取ります。
- 裁定者は有利な価格で取引でき、それが Orca の価格を市場価格と連動させます。
しかし、ここには、ある重要な当事者が欠けています。それはコミュニティ、すなわちプロトコルの開発やユーザのサポートに時間と労力を投じている人たちです。ガバナンストークンは、プロトコルの将来に対する発言権という報酬を与えます。
私たちが他の多くの DeFi プロジェクトと異なるのは、私たちの価値観への強いコミットメントであり、その価値観は「お金を稼ぐ」以上のものです。コミュニティへの参加を奨励することで、Orca の設立チームが不在であったとしても、これらの価値観を長く維持することができます。
いつトークンを発行するのか?
少なくとも数ヶ月以内ではないでしょう。Ethereum における分散型ガバナンスの実験には、いくつかの心配な兆候が見られます。トークン発行者が守れもしない約束をして、何も知らない人たちに価値のないプロトコルトークンを購入させる例があまりにも多いのです。
これは、そのプロトコルが真の価値を提供できることを証明するよりも前に、ローンチと同時にトークンが発行される場合に顕著です。その結果、投機的な FOMO マインドに駆り立てられた過剰なバブルが発生し、それが弾けたときに購入者たちは赤字の状態で取り残されてしまいます。
では、ORCA トークンを発行するのに適切なタイミングはいつでしょうか?
- Orca で適切なボリュームの有機的な取引が行われるようになったとき。そのためには、なによりも、Solana のエコシステムが成長し、より多くの正当なユースケースが生まれることが必要です。
- Orca の使命を信じて、プロトコルの持続的な成長に貢献するデザイナー/開発者/モデレータたちの活発なエコシステムが構築されたとき。
これらの条件がどちらも満たされたとき、ガバナンストークンを発行したいと考えています。今後数ヶ月以内にそれが実現するように努力しますが、実際のタイミングはマーケットのサイクルなど私たちが制御できない相場のダイナミクスにも依存します。しかし、私たちは Orca がコミュニティドリブンなプロトコルとして成熟していくことを信じていますし、それが早い段階で実現することを望んでいます。
トークンのフェアな分配はどのようになるでしょうか?
信頼できる中立さで分配します(私たちはこの言葉が好きです。Vitalik ありがとう!)。
言い換えると、分配は、以下のような人たちに報いるようにします:
- 初期からの利用者。まだ実績の少ない初期段階のプロトコルに流動性を供給することは、Uniswap や SushiSwap にデポジットするよりも高いリスクを伴います。そのリスクは然るべき報酬を受けるべきです。
- 継続的な利用者。活発な継続利用者は、初期には利用したかもしれないけど今は利用を止めてしまった人よりも、報われるべきです。これを実現する一つの方法は、一貫したインフレ率を設けることです。
また、分配は、以下のような行動には報いません:
- インサイダー情報。トークンを受け取る人はみな同じ条件でなければいけません。私たちは、Orca チームの友人たちに対してすら、追加のインセンティブを約束したことはありません。
- システムのゲーム化。複数アドレスの作成や見せかけの取引によってネットワークを混雑させたり、少ない金額に分割してスワップの回数を増やすなどの行為が、より多くの報酬を得ることはありません。
最後の項目について、さらに説明しましょう。私たちの GUPPY トークンに多くの愛が寄せられたのは喜ばしいことですが、もっとよい分配方法があったのではないかと思っています。今後は、プロトコルの長期的な発展に貢献する行為に報いるように努力していきたいと思います。
ORCA トークンはコレクティブルとどう違うのか?
私たちは、(古くさい白いシャツの銀行員とは異なる)遊び心のある対抗文化的な性格が、DeFi の魅力の一つだと思っています。私たち自身もアーティストとして、仮想通貨とアートが重なり合って成長していることに注目しており、私たちのコレクティブルもこのトレンドの一部とみなしています。最終的にはそれは売買されるのかもしれません。でも、他のアート作品と同様に、本質的な利用価値というよりも、人々がそれを好むから価値が生まれるのです。
それを踏まえた上で、私たちはコレクティブルのユースケースのアイディアも持っています!その詳細は近々公表できると期待していますが、現時点では、それはコレクティブルがアートであるという考え方に沿ったものになるでしょう。クジラだけではありません。それは実験的で、かわいく、楽しいものになると思います。
ふぅー、たくさん喋りましたね!ここまで読んでくださった方々、どうもありがとうございます。私たちの考え方に共感して、Orca の未来に期待していただけたなら幸いです。まだ Orca に触れたことがない方は、是非 https://orca.so にお越しください。
Orca との関わりに興味を持たれたら、Discord または Telegram で連絡を取ったり、Twitter (@orca_so) のアナウンスをフォローしてください。私たちは、独立したコントリビュータと、Solana のエコシステムで大きなチャレンジをしたいと考えている経験豊富な開発チームの両方に対して、アイディアを持っています。コミュニティでお会いしましょう!
最後に、私たちが親しみを込めてタイガーシャークと呼んでいる法務チームからのメッセージです: 🦈 ⚖️